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意外と知らない往療と往療料の算定について

意外と知らない往療と往療料の算定について

柔道整復師が取り扱う療養費の基本原則は、接骨院・整骨院に患者が来院し施術を行った際に請求するものです。しかし、「やむを得ない理由により来院できない場合」には患者の家に赴いて施術を行うことができます。ここで請求するものが往療として取り扱われます。

では単に患者の家で施術をすれば往療を算定できるのかというと、そうではありません。

療養費の支給基準には次のように書かれています。

 

往療の算定基準書(抜粋)

往療料は、下肢の骨折又は不全骨折、股間節脱臼、腰部捻挫等による歩行困難等真に安静を必要とするやむを得ない理由により患家の求めに応じて患家に赴き施術を行った場合に算定できるものであり、単に患者の希望のみにより又は定期的若しくは計画的に患家に赴いて施術を行った場合には算定できないこと。

 

難しい文章で書かれているので、どういうことかがわかりにくいですが、単に患者が「今日は体調がよくないから、家で施術してよ」「杖さえつけば歩ける」このような場合は算定できませんということが書かれています。

往療は下肢の骨折又は不全骨折、股間節脱臼、腰部捻挫等の傷病で「安静にしていないと、悪化する」と判断される患者に限り取り扱うものと考えたほうが良いと思われます。

 

なお、往療料の請求に際しては、レセプト用紙の摘要欄に往療を必要とする根拠を記載する必要があります。その根拠とは、単に「患家から往療の要請があった」だけでは理由記載不備となり返戻となってしまう可能性があります。

 

請求が認められる・認められないそれぞれの理由

認められる可能性のある理由

・ぎっくり腰で動けないため
・右足根骨骨折で安静が必要なため
・自宅の玄関の階段を踏み外し、腰を打ちつけ歩行困難のため

認められない可能性のある理由

・独居者などで介助してくれる人がいないため
・受療に訪れるまでの交通手段がないため
・遠方で時間がかかるため

 

 

実際の返戻事例から考える対策

記載往療理由

A:歩行困難のため往診した

B:腰と足の痛みがひどく歩行困難の為

C:下肢機能低下により、車椅子を併用しており通院が困難の為

上記A~Cの記載で下記同理由で返戻となっています。

 

返戻付箋記載理由

『往療料は、下肢の骨折又は不全骨折、股間節脱臼、腰部捻挫等による歩行困難等真に安静を必要とするやむを得ない理由により患家の求めに応じて患家に赴き施術を行った場合に算定できるものであり、単に患者の希望のみにより又は定期的若しくは計画的に患家に赴いて施術を行った場合には算定できません。ご確認ください。』

 

この返戻理由を見てみると、単に歩行困難だけではなく、真に安静を必要とするやむを得ない理由をより具体的に記載し保険請求をする必要があると感じます。また保険者によってその見解、判断基準というものも大きく変わってきます。上記のように、具体的な理由を書かなければ認められない場合もあれば、『患家の求めに応じ往診』という理由だけで請求が認められる保険者も存在します。ただし、一般的に往診理由は厳しく見られる傾向があるので、往診理由を記載する際は下肢の骨折又は不全骨折、股間節脱臼、腰部捻挫等の負傷真に安静を必要とするやむを得ない理由をより詳しく記載するようにしてみてください。

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