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野球肘、痛くないのに投球禁止!?

野球肘、痛くないのに投球禁止!?

野球肘とは?

野球肘とは、野球などの投球動作によって発生する肘の障害の総称で、発生する場所により以下のように分類されます。

 

野球肘分類

 

内側型( 内側上顆炎、裂離骨折など )

 

外側型( 離断性骨軟骨炎、橈骨頭肥大など )

 

後方型( 上腕三頭筋炎、肘頭疲労骨折など )

 

野球肘発生メカニズム

投球動作のコッキング期からアクセレレーション期にかけて、肘内側には張力ストレスが、外側には圧迫ストレスがかかり、投球動作が繰り返されることによって筋肉や靭帯、関節に負担がかかり損傷を起こします。

またフォロースルー期では肘が過伸展されることにより、肘後面に関節の衝突が起こり損傷、投球フォームの不良やボールの投げ過ぎ、柔軟性や筋力の低下などがあると肘への負担がより大きくなり、発生のリスクが高まります。

 

 

外側型には要注意

野球肘の大部分は肘の内側に痛みの出る内側型ですが、中には肘の外側に痛みが出る外側型になってしまう場合もあります。その中でも注意しなければいけないものが、野球肘の約2~3%で起こると言われている『上腕骨小頭離断性骨軟骨炎』(以下OCD)です。

 

OCDとは、学童期にみられる骨軟骨障害で、投球動作時の圧迫ストレスの繰り返しにより、関節の骨に栄養を運ぶ血流が途絶え骨が壊死を起こしてしまい、最終的には肘の屈曲・伸展制限が出現する疾患のことです。

OCDは病態の進行度合いにより1~3のステージに分類され、ステージ1では自覚症状なく進行する事が多く、肘の痛みや屈曲・伸展制限など症状を自覚するのはステージ2以降であることが多いのも問題です。

ステージ1でも治癒まで数ヶ月かかり、ステージ2以降では自然治癒が見込めず、手術が必要となり、スポーツ復帰までに1年以上かかることもあります。場合によっては、競技の変更を考えなければならない大変恐ろしい疾患です。

 

早期発見と病態説明が大切

OCDの治療中は投球を控えてもらう必要がありますが、OCDを発症する年齢の選手たちには、自覚症状もないのに運動を制限するということは運動への意欲、レギュラー争いなどでの練習を休む事への抵抗、疾患への認識不足など様々な理由によって非常に難しいことでもあります。

よって、肘の痛みがOCDであった場合、選手本人には勿論、保護者およびチームへの十分な病態の説明を行い周りにも理解してもらい、競技から離脱することに対しての本人の精神的ケアや競技復帰に向けた動作の改善や身体の強化、柔軟性の獲得など全面的なバックアップが必要です。

 

そして何よりも正しい動作の指導、練習量の管理、日常生活の観察、定期的な検診を行い、予防する、早期発見する事が重要になってきます。

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