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第10回柔道整復療養費検討専門委員会開催【平成29年度からなにが変わるのか】

第10回柔道整復療養費検討専門委員会開催【平成29年度からなにが変わるのか】

2017年2月15日(水)、全国都市会館大ホールで10回目となる柔道整復療養費検討専門委員会が開催されました。主に、平成29年度(4月1日~)から実施される予定のものについて議論がなされ、委員からは特に大きな異論はなく、厚生労働省が示したとおりに進めていくことが承認されました。

4月1日から、なにがどのように変わるのか。主な内容について解説します。

 

柔整審査会の権限が強化される

柔整審査会は、都道府県ごとに国民健康保険と全国健康保険協会でひとつずつ存在します。有識者、施術者、保険者で構成されていますが、あくまで支給申請書の審査をする機関であり、それ以上の権限はありません。柔整審査会によって疑義が生じたものであっても、支給、不支給など最終的な判断を下すのはあくまで“保険者”です。

これでは迅速な審査ができない、ということで、4月から柔整審査会に以下の権限が与えられます。

不正請求の疑いが強い施術所に対し、資料(施術録、領収証の発行履歴、来院簿等)の提出や説明を求めることができる

療養費の請求内容に不正または著しい不当の事実が認められるときは、地方厚生局に直接情報提供を行うことができる


保険者の判断を待たずに、柔整審査会の判断でこれらを行うことができるようになるため、今後さらに厳しい審査が行われることが予想されます。施術録など、しっかりと整備しておくことが重要です。

 

重点審査項目にいわゆる「部位転がし」が追加される

厚生労働省が示した柔整審査会の審査要綱には、「多部位施術」「長期施術」「頻回施術」の3つが重点的な審査項目として示されています。4月から、ここに「部位転がし」が追加されます。

また、審査の仕方についても新たに示される形になり、形式審査、内容審査、そして「傾向審査」が加わります。傾向審査とは、その名のとおり申請書全体を通しての傾向を見るものです。上記4項目だけでなく、全体を通して施術内容に共通点があるようなものが、審査の対象となってきます。

 

指導監査が迅速化される

過去の統計を見ると、指導、監査が十分に実施されているとは言えず、特に保険者側から指導、監査の厳格化、迅速化の声が強く上がっています。
柔整審査会の権限強化でもお伝えしたとおり、柔整審査会での審査の段階で厚生局に情報提供できるようになるため、今まで以上に指導、監査がスピーディーに行われるようになります。さらに、不正の証拠が揃っている場合は、個別指導を省略して監査を実施できるようになります。

 

それでも残る不安と課題

このような形で実施されることになったそれぞれの施策は、不正請求問題に対してある程度の効果があるかもしれません。しかし、相変わらず表現があいまいでしっかりとした判断基準がないことも確かです。なにを部位転がしとみなすのか、どのレベルを不正の疑いが強いと考えるのか、その判断はそれぞれの保険者、審査会の判断に委ねられます。つまり、“審査基準が統一ではない”ということです。

保険者判断、審査会判断のものが増えれば増えるほど、柔整業界は混乱します。まずは審査基準の統一化が最優先で取り組むべきことではないでしょうか。

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