>  > 柔整業界の未来はどうなる??第9回柔道整復療養費専門検討委員会開催②

柔整業界の未来はどうなる??第9回柔道整復療養費専門検討委員会開催②

柔整業界の未来はどうなる??第9回柔道整復療養費専門検討委員会開催②

前回(柔整業界の未来はどうなる??第9回柔道整復療養費専門検討委員会開催①)に引き続き、今回は2017年1月18日に行われた第9回柔道整復療養費検討専門委員会で議論された項目を筆者の私見を加えて皆さんにお伝えしようと思います。


それぞれの議論の内容と解説

指導・監査の実施状況について

厚生労働省が示したデータを見ると、735 件の情報提供のうち、監査が行われたのは26 件と3%程度となっています。これに対し、保険者側は「怪しいものについてはどんどん監査をすべき」と指導・監査を積極的に行なうよう主張しました。これに対し、厚生労働省は「個別指導を行なっても明確に不正と判断するには至らず経過観察になっていることが多い。客観的な証拠があれば監査に踏み切りやすい」と、保険者等に証拠となる情報の提供を求めました。

 

施術管理者の研修受講・実務経験関係について

施術管理者(管理柔整師)となるための研修・実務経験などについて、引き続き議論がなされました。今回は主に、病院、診療所などでの勤務も実務経験の年数に含めるかどうか、という点について議論されましたが、正直議論が一人歩きしている感が否めません。

施術者側はこの制度の施行を強く求めていますが、以前「施術管理者認定制度について思うこと」の記事でも紹介しましたが、本当にこれが業界にとってプラスになることなのか、もう一度よく考える必要があると思います。やり方を間違えると業界を衰退の方向へ導く可能性があるので、慎重に議論すべきです。

 

「亜急性」の文言の見直し、判断に迷う事例の収集及び公表関係について

愛媛県医師会理事の相原委員からの「亜急性の実例を厚生労働省から出していただかなければ議論にならない」との発言で次回以降に持ち越しとなりかけましたが、施術者側より「外傷が急性しかないというのはあくまで医学論であり、何をやっても治らないような疾患でない限りは柔道整復の業務範囲内だ」という発言があったことから、双方の主張がぶつかり合う形となりました。

この議論を傍聴している中で、どうも施術者代表の委員で足並みが揃っていないのではないかと感じることがありました。施術者の代表である以上、しっかりと意思疎通をし、施術者の声を行政に伝えていただきたいと思います。

 

白紙委任について

白紙委任がそもそもの不正の原因であり、毎回施術毎に署名をもらうべきとの有識者、保険者側の主張に対し、患者負担が増えるとの主張で柔整師側が反論している構図ですが、正直反論材料としては弱いのではないかと思います。とは言え、毎回署名をすれば水増しは無くなるかもしれませんが、それ以上の不正抑止にはなりません。保険者側がかなり強い主張をしていますが、厚労省は慎重に考える姿勢を見せています。

 

不適切な広告の是正

施術者側からは、そもそも広告規制の内容がおかしいのでは、という意見も出ており、まずはそこから見直すべきではないかとの見解もあります。取締まりを強化する前に、なにが適切でなにが不適切なのかをもう一度考えなおし、新たな基準を設けるべきではないかと思います。

 

今回の検討委員会のまとめ

このような形で議論が進んでいる検討専門委員会ですが、有識者、保険者からはやはり厳しい意見が発せられます。これらに対し、施術者側もしっかりと考えを主張していかなければなりません。

この検討委員会という場で何を議論したいのか。不正受給を行なっている者を取り締まるために様々な運用上のルールを課すならば、不正など行なっていない施術者に対しても同様のルールを課すことをどう考えるのか。そのルールのために新たに発生する労力に対して対価は発生しないのか。
不正撲滅という観点ばかりに囚われてしまっては、良い結論を導き出せないと思います。今後は、より前向きな議論がなされることを期待します。

 

【厚生労働省URL】

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho.html?tid=126707

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